【すき家論考①~しょっぱい味噌汁の塩加減 台東区編~】

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すき家論考①~しょっぱい味噌汁の塩加減 台東区編~】

 

「うわっ、しょっぺ。。」


すき家さんの味噌汁を20代後半にして初めて口に入れたときに私は感じた。
これが今や快楽に変わってきている。

 

しょっぱくていいんだよ。むしろ塩辛くなかったら文句の一つも言えない。
私は明日からどう生きていけばいいのだろうと。こうやって人のことって好きになるのだと思う。前置きますがこの文章の7割方は、妻の愚痴を吐く世の殿方のごとくひたすら文句を言い続ける予定。しかしながら、この根底にあるのは大方感情をくすぐられるという、好意に対する照れ隠しの愛情表現なのです。奥さんの愚痴って、そういうもんでしょ。すき家に通うことで私もひとつ大人に近づけた気がするのです。さて、ここ半年くらいすき家のしょっぱい味噌汁の店舗ごとの塩加減の調査に凝っていて、一人でいて隙あらば飲み比べをしています。
本日は私の住んでいる台東区周辺の塩加減を書いていこうかなと。ことの始まりは、朝五時から稼動していて、夜遅くまで都内じゅうをウロウロするようになったこと。特に一人でいるときは終始考え事をしているので、「だいたいどこでも」安定して「同じもの」を提供し続けてくれるお店を探したところから。
それは1週間の中で処理する情報量が増えたときは考える量を同じものを食べることによって情報処理量を減らせるんですよね。1日のルーティーンが決まっていたほうが、コンスタントに何かを作ったり考えることには有利なのです。私は偏食をよくしていて、同じものを1週間食べ続けても全然大丈夫。
とはいえ、乙女のお肌にはそれなりに栄養バランス等を考えないと、時間に抗えなくなったときの代償が大きいので考慮したい。そして冷たいものもカラダに負担があるので出来れば暖かいもので。と。行動範囲から合理性を重視して検討した結果、オクラが食べられるすき家を選定。店舗数も牛丼屋御三家(吉野家松屋すき家)では、すき家がほか約1.5倍ほどの店舗数があります(2017年5月時点で1962店)はっきり言って牛丼は苦手な食べ物で、なぜこんなにも通いつめているか、自分でもびっくりしている次第なのです。好き嫌いが殆ど無い工藤は、実はどんぶりモノがあまり好きじゃない。調理したものの汁がかかっているご飯が得意ではないのです。天丼とかも天ぷらとご飯分けてほしいし、うな重もうなぎとご飯に分けてほしい。おにぎりは自分で作るときは、海苔とご飯を別梱包して持っていく。境界線があったものを失わせた状態が苦手なのです。
そんな私がこの快楽に身を投じるようになったのも、ひとえにあのしょっぱい味噌汁がなかったらココまで続かないでしょう。
あのしょっぱい味噌汁のコンスタンスさにどんぶりモノの苦手さはふっとんでしまったのです。それは何店舗かまわった時点で「塩加減に店舗差がある」ことに気づいてしまったことから。分析が出来てやりこみ甲斐のあることに関しては、入れ込み癖が発動してしまうのです。ついつい。(銭湯の趣味もその一つなのです)
美味んぼでいう海原先生の繊細な舌づかいの極を行く塩辛さの深淵と向き合っていますと、舌を使ったこれは修行の一種ではないかとマゾヒズムが刺激されてあやしうことものぐるほしけれ。徒然草のテンションになります。
ちなみに構成物を一緒にして公平性を保つために、朝はまぜのっけ朝食、夜はオクラ牛丼(中盛)+3点セットを頼みます。でないと夜はしょっぱい味噌汁にお目にかかれないのです。
さて、台東区(自宅近辺)のすき家の個体差について書いていきます。星が多いほどしょっぱい。
 
御徒町南口店(朝)
塩加減:☆☆☆
御徒町駅ガード下にある店舗。燕湯さんで朝風呂するときに利用してます。客層としては出張でシティホテルに泊まっているサラリーマンが多く、観光客は殆どいません。塩加減は思わずの「しょっぱ!」は出てきませんが、比較的バランスの良い”食塩感”があって、この後風呂で汗をかく人間には若干塩分の多さを感じる程度という感じ。ちなみに風呂に入る前後に寄っているので、工藤の機嫌も良い。
 
浅草橋駅前店(朝)(夜)
塩加減:☆☆☆☆
浅草橋駅前バス停前にある店舗。近くにホテルが多いせいか外国人観光客が多く店員さんも留学生がやっています。2ヶ月くらい前に新人さんで入ったインドネシア人の女の子の店員さんの成長を工藤はひそかに見守っています。塩加減はダシの味は感じられないけれど、この後出てくる蔵前駅前店との比較で朝の通勤時にどっちよるか迷ったときは、こっちにしたほうが無難なんだけどなあと毎回私を悩ます程度の文句ない塩加減。
 
浅草六区店(夜)
塩加減:☆☆
田原町の場外馬券場の目の前にある店舗。場所ガラの悪さに対して、客層はなぜか女性が結構いる不思議。高校生の可愛い女の子二人組がいたり、仕事帰りのOLさんが寄ってたりしています。塩加減もなぜかすき家ではじめてダシ(粒状)の存在を認識できた店舗。私は感動してこのあと浅草寺にお賽銭をいれてしまう。これは家事が出来ない嫁が風呂を入れて枝豆ゆでて待っててくれたレベル。ちなみにこの近くは、美味しいご飯屋さんが結構多いです。
 
蔵前駅前店(朝)
塩加減:☆☆☆☆☆☆
都営浅草線蔵前駅前のバス停の近くにある店舗。そして「しょっぱ!!」と毎朝絶対心の中で叫んでしまう、トップオブトップ。ただしく発音すると「しょっぺえええなああ!!」。ここの味噌汁は飲みきれたことが殆どない。もうね、味噌汁の濃度が他の店舗と違うんですよね。同じもの使っているはずなのに何故?ここの店舗に実は工藤は一番足繁く通っていて、朝の心の絶叫と共に目を覚ますのです。味噌汁はマゾヒズムだと教えてくれた店舗。
蔵前駅前店(夜)
塩加減:☆☆☆☆☆
ちょうど昨日蔵前駅前店に夜に寄ってみたのですが、やっとわかりました。夜のほうが濃くないんですよね。おそらくなのですが、朝の味噌汁は煮詰まった結果であの驚異的な存在感があるようなのです。ちなみにやっぱり飲みきれませんでした。
 
そんなわけで、台東区編でした。

まだ稲荷町店、台東下谷店、鶯谷店は行ってないのですが、稲荷町は檜風呂の日の出湯さん、下谷はらんちう水槽のある三ノ輪の日の出湯さん、鶯谷は萩の湯さんの近くなので立ち寄ったときはついでにデータを集めてこようと思ってます。
 
恋は塩辛い涙を流しても、涙の先に文句は言えやしませんが、
すき家さんの味噌汁になら言えるってものです。
 
本日はこのあたりで~