欲しいものはお花。と初めて言われた。制作メモ2019.02.08
「お花が欲しいな。でも花瓶もってないや。」
バレンタインに何が欲しい?
って聞いてこんな言葉が返ってきました。
「え?おはな?」
「うん。お花が好き。」
30代男性に初めて言われました。
「お、おはな?」
「うん。」
その斜め上さに、たじろぐもえぴである。
(そか、、お花ね)
底のほうの感情のある言葉はごくたま~になひと。あ、これはちょっとタテマエでは無さそうだなと微弱にも電波を察知。
そういえば、近くに良い花屋がなくて青山まで買いにいくとか言ってたもんなあ。
もし、これが女性からの一言だったら、
”お花欲しいって言えば可愛く見られる。
本当はお花と一緒にアクセサリー欲しい”
なのかもしれない。
でも、幸いあっちはメガネの30代男性。
その心配は、、、ないわね。
真に受けて、彼女にがっかりされる彼氏みたいには、ならんことでしょう。
うむ。花瓶もってない…か。。
花瓶作ればいっか💡
美術家あるあるですが、
基本的にモノは買うか、作るか、拾うか。
作った方がいい場合は自分で作ってしまいます。
そんなワケで、仕事や制作の合間にガラスの一輪指しを電動ニードルで削ることにしました。
水を入れてお花を挿した時の光を想定して、ここに置いて欲しいなあとか、思いながら作ります。模様を入れたガラスは、落ちた影を眺めたりすると、うつろいがきれいなのです。
朝起きたときに花瓶を眺めてくれるといいなあとか。ね。
一人暮らしのお部屋なので、華奢で小さな花瓶なら邪魔にならないかなあ。
とか
お手入れも楽で、近所のお花屋で1~2本だけ買って生けても綺麗かな。
とか。
さて、ネイル用の電動ニードルの刃をダイヤモンド製のモノに付け替えて、削っていきます。
ウィィィィーーーーーーン!!!!!
ガガガガガガガッガガガガ!!
かわいいは作れる。
可愛いものを作るって、
実はすっごい、マッシブなことなのです。
ガラスを削る音は、間違いなく年頃の女性の部屋から聞こえてくる音ではないです。
お洒落に作っているのです。
しょうがないじゃない。
もし、要らないとか思われたらどうしよう?
そんな気持ちも過ぎるミッドナイト。
鳴り響く機械音。
あー、そこはかとなく言われそうだな。
うわべだけのありがとう。
ううっ、、胃が痛い。以外に小心者でもある。
いや、きれいなもの作れば良いだけだから。
お花のある生活、してみればわかる。気分がいいから。削るべし削るべし。
グイゥィ――――ィィィィンン!!
ガガガガガガッガガガ
人間は集団で生きる生き物で、多くの誰かに向かって何かをすることはとても大切なことです。殆どの仕事はそこに向かって価値付けられています。
それよりも、一番小さな単位で
目の前の人になにが出来るか
ということはもっと難しいことかもしれません。
この人の頭を打ち抜けるかどうか。
ものづくりってそんなことで、
何か、ままならないものに何時も出会い続けることですね。