20代を振り返って 制作メモ2019.04.11

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20代でいる時間もあと8時間程となりました。

最後の絵は人魚姫シリーズの一作目でした。


さらに20代の最後は、29(ニク)に因んだのか両足の肉離れとともに過ぎ去りそうです。笑。

痛みがきついっす!陸を歩くたびに、激痛が走っていた人魚姫の気持ちが分かる!痛い!

 

思えば10年前、20歳になった4月。

一浪を経て東京芸大に入学し、

親元を離れて絵描きを目指して一人暮らしを始めました。文字通り世間をよく知らない小娘でした。笑


それから10年経って、展示会に出して頂いたり、絵をご購入していただいたりと、決して平坦な道ではありませんでしたが、絵描きを辞めずに続けることが出来ています(他にも職業が色々と増えましたが)


この10年間は”自立から自律へ”の時間でした。

家族を始め、20代の半分以上を過ごした東京芸大、大学院の恩師坂口先生を始め、たくさんの素敵な大人のみなさまに囲まれて、自分ひとりで立つ”自立”に向かって、あたたかく見守って頂いた時間だったと感じています。


自立していくにあたって、絵描きという職業は自営業ということもあり、勤め人である親から教育された労働に関する考えは、全然通用しなかったなあというのが正直なところでした‥。

20代前半、未だ親の庇護下にあった頃は、そのあたりの自由が利かないことが多く、制作以外のエネルギーロスや、ストレスが非常に多くて、あまり成果が出せなかった部分が大きかったなあと感じます。


もし、親御さんとの関係で悩んでいたり、エネルギーロスが多いなあと感じている20代くらいの方が読んでいましたら断言します。

 

一秒でも早く、

一人で自分を賄って稼げるようになってください。

親と、対等か干渉されない立場に

1秒でも早く努力して到達してください。

そこがあなたのスタート地点なのです。

 


今あなたが消耗しているのは、

自律していないからです。

そのために、まずは自立することです。簡単なことです。家を出て暮らしていくことです。

それは自分の力で、労働することを学んだり、創造していくことで自分ひとりの力で生きていくことです。

一人の人間として親に認識してもらうことです。

 

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確かに社会は階層で出来ている部分も多くて、生まれた場所で決まってしまう部分もあるでしょう。

そして、人は生まれた階層を越えたり横断することが意外に出来ない生き物で、進化も無く終わっていくことが多いと思います。

よほど能動的に生きない限りは、想像できる範囲、自分の限界突破が出来ない人が殆どなのです。

 

なので、実は中途半端に上のほうに居ると、なんとなく満足した気になって燻ってしまう方が、意外と多いのかもなあと感じています。

もちろん、与えられたリソースを上手く使って、その中で生きていく人も沢山居ますし、腐っていく人も沢山居るということです。


そして、もしあなたが、この"階層の差"に出会えたとすれば、それが自分自身の能力を非常に鍛えてくれる部分もあって、そうやって鍛え上げられた能力を、他人は”才能”と言うのかもしれませんね。


ともかく、諦めないで自力で頑張ってみる事。逞しく生きることです。

自分のした事 をコツコツと増やしていくしかないのです。

 

絵描きを続けるためには、常に自分が限界突破しないといけない事に、強制的に向き合うことになります。

進化しないと、続けていけないのです。

 


あと世の中は思ってる以上にニセモノが多いですね。ニセモノはあなたに美味しい話をしてくれるでしょうが、あなたのした事を祝福はしてくれません

これは絵を描き続けていて知ったことです。

なぜ美味しい話をするかって、あなたを消費したいからでしょう。

 


だから、祝福してくれて、

自分を大切にしてくれる人を、

10倍返しで大切にしなきゃダメなのですね。

 

そんな訳で、

20代を大切に見守ってくださった皆様へ、

ともかく凄い作品を作って

10倍返しの30代にしたいと思います。

30代の工藤萌子も宜しくお願い申し上げます。

 

本日はこのあたりで🌱

 

 

制作メモ 2019.04.03 アートワンダーランド横浜

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横浜そごうの展示が無事終わりました。
20代最後の展示にお越しくださいました皆様ありがとうございました。 

 

おかげさまで、一週間という短い会期でしたが、沢山の作品がお嫁に行くことになりました。嬉しい気持ちでいっぱいです。

20代最後の展示会。

初めての地元横浜での展示会。

そして、10年ほどこの顔を描き続けていることにもなります。

小さい頃からの夢なのか、もはやよく分からないレベルで、気付いたら絵描きの人生を選んでました。
絵に自分の生き方や人生を引っ張られて、暖かい眼差しのなか続けられて来れました。

ほんとうに感謝の気持ちでいっぱいです。
おうちに帰ってきてベッドに入って感慨深くなって一人でちょっとだけうるっとしてました。笑

 

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キャンバスを前にして自分の描いた絵にドキッとさせられたり、頭を殴られた気持ちになったり、絵を通して沢山の人と出会ったり。
もし、絵を描く人生じゃなかったら、もっと楽かもしれないと何度も思っても、いい絵を描けばそれ以上の見えないご褒美が沢山返ってくる。


絵筆を持ち続けることは、

私が生きる中で一番大切なことです。

そして、たぶん、一番得意なことです。

 

あとね、私にとって絵を描くためにとても大切なことは"愛すること"。これが一番のエネルギーです。人を愛することには言葉では分別しきれない色々な感情が生まれます。

上手く出来ないことのほうが多くてもどかしいことばかりですが、私がそこで何が出来るかというと絵を描くことくらいで、そういう時は黙って黙々と制作しています。


最近の最大の悩みは、大好きな相手にはいつもどうしようもなく0点な私なことが多いことですね。
良くも悪くも感情が見えにくい人を好きになってしまったのもあって、最近は相手から怒られてたことに後で気づいて、粛々と反省しています。これでも自覚はあります。

 

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とはいえ今回、心の安心とともに展示の作品を作れたことは、お相手無しにはありえないことだったかなと。

ありがとうの気持ちです。

ほんとうにありがとう。

「好きになることは沢山気持ちが掻き乱されること」と言われましたが、私はそんな掻き乱される気持ちも全部、"絵にしたくなる""遺したくなる気持ち"で、私が地球で身体を持って生きていることそのものだと思ってます。野生の感情とも言うのでしょうか。


たくさんの野生の感情をキャンバスに定着させていくことは、そんな"瞬間"を理性的なもので封じ込めていくことなのです。そして、

人の心をえぐったり貫く表現は、そんな中から生まれてくる

のだと思います。

 

99パーセントくらいの自分は、やっぱり”絵描きのわたし”で出来ていて、これはどうしようもなく0点の私なのですが、もっといい絵を描かないと、すごく好きになってくれなさそうなので、ともかく凄い作品が作りたいのです。


できれば、私が何を考えて、

何を想って、絵を作っていくか。

あなたには一番近くで見ていてもらいたいです。

 

だからいつも、私との戦いなのです。

ともかく凄い作品が作れるように、頑張っていきます。

本当に時間がないだけ?小6程度の算数で出来るタイムマネジメント方法~○○する時間を算出する~

本当に時間がないだけ?小6程度の算数で出来るタイムマネジメント方法~○○する時間を算出する~

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資格を取りたい。創作をしたい。副業(複業)をしたい。

やりたいことが沢山あるけれども、○○する時間がない。という理由で、多くのことをあきらめてしまう人は多いと思います。

 

でも、それは本当に時間がないだけ?

と、具体的に数字で考えたことはあるでしょうか?

実際に数字にして、○○をできる時間を出してみること。

確かに”一日何時間やる”と目標を立てることはよくやることですが、1日に何時間と目標を立ててやってもなかなか続かない、上手くいかない。そんな方はとても多いと思います。

それは、自分に無理のない実現可能な時間(数字)で考えていないから。”ノルマが高すぎる”それが大きな理由です。

会社に勤めながらだったり、複数の職業タスクをこなすコトを10年くらい続けていると、
この”現実的な数字を具体的にイメージすることの重要性”、そして”無理しないことの重要性”を節に感じるようになります。自分の生活サイクルから”可能な時間”を導き出して取り組むことはあまり無いでしょう。

 

ノルマは低く、低く。

そして具体的に無理のない数字をイメージして取り組んでいれば、着実にこなすことも可能です。

そして、出来なかった日の罪悪感も少ないのです。もちろん他の日に取り戻すことも容易に可能です。

 

本日は、この”時間の計算方法(タイムマネジメント)”について書いていきたいと思います。しかもこの方法、ほぼ小6までの算数の知識で出来るのもので、生活を見直していくことにも有効です。実際に計算してみたいかたは、メモ用紙とペンをご用意くださいね。


では、はじめてみましょう。

 

STEP1:基本的な生活時間コストを算出する

まずはじめに、24時間の中でルーティンで費やしている時間。基本的な生活時間コストを算出します。これを割り出すことで、自分自身の生活が見えてきますね。

これは衣食住に関わるコストを示しており、以下の通りの要素になります。

 

【基本的生活時間コスト】

 

  • 睡眠
  • 食事
  • 身だしなみ・風呂
  • 移動
  • 労働
  • 雑時間(会話・交流・スマホ等)

 

算出のポイント
  1. ちょっと多めに見積もる事(※重要)
  2. 雑時間は基本2h程度かそれ以上と見積もる
  3. 休日は予備時間と捉えるので計算に入れない

 

全てに掛かる時間をここでちょっと多めに時間を見積もることが非常に重要です。0.5h単位で、端数はすべて繰り上げて考えてしまいましょう。


また大抵の場合、私たちは思ったよりも時間を使っています。急な用事や、レジャー、リラックスタイム等、休日は予備時間として、計算に含めずに余裕を確保することで、より現実的な時間に近づけることが可能です。

 

Aさんの場合

睡眠  6h

食事  2h(0.5h×3、+α)

身だしなみ・風呂  1h

移動  2h(1h×2)

労働  8h

雑時間(会話・交流・スマホ等)2h

=21h

 

STEP2:最大で○○出来る時間(フリー時間)を割り出す。

 

Aさんの基本生活時間コストは21時間と出ましたね。24時間中のこの時間を差し引いた分が”残り時間”となります。
ここからがミソなのですが、この残り時間は、”実際に○○出来る時間ではありません”
残りの時間×0.4が、事実上、極限まで振り当てたときのフリー時間、つまり、最大で◯◯できる時間なのです。


0.4と言う数字は、人間が最も集中できる時間が15~20分程度と言われており1時間の中にそれを適用する、と仮定して出したものです。

 

(24h-基本的生活時間)*0.4

                       =最大で○○出来る時間

(24-21)*0.4=1.2h

Aさんの場合は1.2hと出ましたね。限界まで割り当てたとして、Aさんは一日、最大1.2h○○に取り組むことが出来ます。
しかし、これでは未だ実現可能な数字でないので更に計算していきます。

 

STEP3:最小で○○出来る時間(実現可能なフリー時間)を割り出す。

 

先ほど出した数字は、限界まで時間を割振った状態なので、コンスタントにこなしていく時間としては現実味がありません。
よって、下記の係数を②にかけていきます。

 

  • 興味度(特):0.6

中毒・依存症レベル 

  • 興味度(高):0.5

いくらやっても疲れないレベル

  • 興味度(普):0.4

意識的に頑張る(取り組む)レベル

Aさんの場合
0.4*1.2h=約0.5(0.48)
    =現実的に○○出来る時間

                  0.5h/1日

 

Aさんの場合は1日に0.5hつまり30分が、現実的に○○するために充てられる時間ということになります。

 

STEP4:具体的な時間から、目標やこなせるタスクの量を逆算する

 

Aさんの場合

現実的に○○出来る時間:0.5h/1日
           :3.5h/1週間
           :14h /1ヶ月

最大で○○出来る時間 :1.2h/1日
           :8.4h/1週間
           :33.6h /1ヶ月

Aさんの場合無理なくこなせるタスク量は1日に30分、1週間で3.5h、1ヶ月で14時間ということになりますね。
この数字から出来ることや、目標を定めて逆算していきます。


ex)TOEICの点数を100点あげたい。
一般的にTOEICを100点上げるためには、100hの勉強時間が必要といわれています。

①必要時間数から考える

100h/14h=7.1ヶ月

②1日の勉強量から考える

テキスト1単元の所要時間:約20~30分(1日の勉強時間)
テキスト1冊の単元数:20単元
復習する回数: 2回

(100h/0.5h)/(20単元*3回)=約3.3冊分

先ほどの数字を利用して計算すると、7.1ヶ月の勉強期間で、復習しながら約3~4冊のテキストをこなすことで目標が達成できる。
と計算することができました。

 

まとめ

 

このようにして現実的な数字にして逆算で考えることで、より具体的に取り組むことが可能になります。もちろん、これは時間的に無理ないやり方なので、もっと短くすることも可能ですね。


そして、いつから準備すれば間に合う=”時間が足りない””間に合わない”というようなタスクをつめ過ぎた状態というのも回避できますし、効率を上げていくことで、より大きな成果をあげることもできます。

また、毎日取り組む時間帯を定める、つまりルーティン化するためのスケジューリングもしやすくなるでしょう。

 

サラリーワークをしてますと拘束時間が長くなるため、どうしても可能性が狭まってしまう気もしますが、このようにして考えていくことで、様々な可能性に塵も積もれば山となる方式でチャレンジすることも可能だと思います。

 

是非ご活用いただければ幸いです。

本日はこのあたりで~

 

 

欲しいものはお花。と初めて言われた。制作メモ2019.02.08

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「お花が欲しいな。でも花瓶もってないや。」

 

バレンタインに何が欲しい?

って聞いてこんな言葉が返ってきました。

 

「え?おはな?」
「うん。お花が好き。」

 

30代男性に初めて言われました。

 

「お、おはな?」
「うん。」

 

その斜め上さに、たじろぐもえぴである。
(そか、、お花ね)

 

底のほうの感情のある言葉はごくたま~になひと。あ、これはちょっとタテマエでは無さそうだなと微弱にも電波を察知
そういえば、近くに良い花屋がなくて青山まで買いにいくとか言ってたもんなあ。

 

もし、これが女性からの一言だったら、
”お花欲しいって言えば可愛く見られる。

本当はお花と一緒にアクセサリー欲しい”

なのかもしれない。


でも、幸いあっちはメガネの30代男性。

その心配は、、、ないわね。

真に受けて、彼女にがっかりされる彼氏みたいには、ならんことでしょう。


うむ。花瓶もってない…か。。

花瓶作ればいっか💡

 

美術家あるあるですが、

基本的にモノは買うか、作るか、拾うか。

作った方がいい場合は自分で作ってしまいます。

 

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そんなワケで、仕事や制作の合間にガラスの一輪指しを電動ニードルで削ることにしました。


水を入れてお花を挿した時の光を想定して、ここに置いて欲しいなあとか、思いながら作ります。模様を入れたガラスは、落ちた影を眺めたりすると、うつろいがきれいなのです。


朝起きたときに花瓶を眺めてくれるといいなあとか。ね。

一人暮らしのお部屋なので、華奢で小さな花瓶なら邪魔にならないかなあ。

とか
お手入れも楽で、近所のお花屋で1~2本だけ買って生けても綺麗かな。

とか。


さて、ネイル用の電動ニードルの刃をダイヤモンド製のモノに付け替えて、削っていきます。

 

ウィィィィーーーーーーン!!!!!
ガガガガガガガッガガガガ!!

 

かわいいは作れる。
可愛いものを作るって、

実はすっごい、マッシブなことなのです。
ガラスを削る音は、間違いなく年頃の女性の部屋から聞こえてくる音ではないです。

 

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お洒落に作っているのです。

しょうがないじゃない。

 

もし、要らないとか思われたらどうしよう?
そんな気持ちも過ぎるミッドナイト。

鳴り響く機械音。

 

あー、そこはかとなく言われそうだな。
うわべだけのありがとう。

ううっ、、胃が痛い。以外に小心者でもある。

 

いや、きれいなもの作れば良いだけだから。


お花のある生活、してみればわかる。気分がいいから。削るべし削るべし。


グイゥィ――――ィィィィンン!!
ガガガガガガッガガガ

 

人間は集団で生きる生き物で、多くの誰かに向かって何かをすることはとても大切なことです。殆どの仕事はそこに向かって価値付けられています。

 

それよりも、一番小さな単位で
目の前の人になにが出来るか

 

ということはもっと難しいことかもしれません。

 

この人の頭を打ち抜けるかどうか。

ものづくりってそんなことで、

何か、ままならないものに何時も出会い続けることですね。

 

 

 

芸大油画卒はある意味、複業家という生き方の実践者の巣になる可能性があると思ってる話。

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【芸大油画卒はある意味、複業家という生き方の実践者の巣になる可能性があると思ってる話。】
 

芸大油画の卒業後のキビシイ現実

 
芸大油の卒業後、就職率は約3%くらい。そして、行方不明者が1〜3割くらいになるとも言われてます。
そして、卒業から今年で7年目になりますが、7年経って美術制作を続けている同期は1割くらいになってるかなと思います。キビシイ現実ですね。。
 
その理由は「圧倒的に食っていくのが難しいから」と言われてます。
が、私はそうは思っていなくて、実際は美術業界自体の収益率の低さと、続けるためにするライスワークに追われ疲弊して辞めていく。
というのが、より中央値的な表現かなと感じています。
 
それには学生や従事者が想定する美術関連のライスワークの選択肢の少なさというのもあって、油画科を卒業後は学校の先生になるか、大学の教授になるくらいしか安定収入になる職業を想像出来ない現実もあります。
そのため美術制作をすることを考慮に入れた、卒業後の人生設計だったり、技能習得や準備もまま成らないまま社会に出てしまい、前述のような現実が重たく寝そべる事になります。
 
これが意味する事は、油画の人材は自身のクリエイティビティを活かした、0→1のビジネスだったりライスワーク(お金との関わり方)を考える事が圧倒的に苦手ということ。実際に先輩だけでなく、もちろん先生レベルでもこういったことをお話するのが得意な人材は皆無に等しいです。
 
つまり、これどういうことかって、
クリエイティブなことを学ぶ所なのに
生き方のクリエイティビティや多様性が全然ない
ということでもあります。
 
そして大体、在学中にこれらのことに気づいて絶望して目が死ぬ現象が多発します。
(いやもう、これ本気で大問題だと思います。)

 

kudomoeko.hatenablog.com

 こちらで、美術(現代美術)に関わる職業の考え方について書いてます。
 
 

ライスワークと複業家について

複業
複数の本業を持つこと。副業のような片手間仕事としてではなく、生業として別の業種を二つ以上兼務すること。
 
実は、私もそんな現実の中で非常に苦しみながらもがいてきました。未だ未だこれからの頑張り次第ですが、最近になってやっと、その中で生き方の多様性の一つとして、提案できることが少しずつ形になってきました。
それは複業家という生き方です。
 
複業という名詞は最近生まれた言葉でもあります
。私はその中で、美術家ともう一つ以上の職業を本業とする、複業家という生き方を実践しており、オススメしています。今の収入は決して多くは有りませんが芸大油画卒では珍しい年相応の収入だと思います。
複業家は未だ実践者は少ないものの注目や羨望を集めているようで、ライスワークだけに囚われず、比較的時間に融通のきく生き方のため、昨今では複業関連のセミナーは非常に人気があるようです。
 
実は芸大卒に関わらず、ライスワークに追われる状況は日本中どこでも起きていたり、どこかのタイミングで突きつけられる問題ではあります。
例えば、就職に有利な大学を出ていても社会人をしているうちに、時間に追われて疲弊したり、自分の好きな事は何だろう?このままでいいのか?自由な時間がもっと欲しい…。と悩むのはありふれた事なのです。
 
その点では、美術家を志すということはやりたい事がはっきりしていて幸せな方です。
そして、大好きな美術を続けるという目的のもと、複業家として在学中から学んで、さまざまな方向へチャレンジしていくべき、と私は考えています。そしてそれが目が死なずに、美術家を続けていく。生きていくことへの一つのソリューションなのです。
 
複業家
それは小さな商売(自分一人を生かすレベルの事業)をしたり、
その技能をもっている人間です。
 
実は既に私自身、何個掛け持ちしてるんだよ。笑。とツッコまれるくらいの業種をやっている複業家です。その中で、わりかしメインのライスワークにかける労力やストレスが少ないので美術制作が続いている部分が大きいですね。私の現在の仕事は以下の通りです。
  • 美術家
  • 西洋占星術の講師
  • youtuber
  • 会社員
  • (デザイナー)
とはいえ、サラリーのライスワークは時間を多く食われるので、現在は本腰をいれて、美術家をしていく中で培ったクリエイティヴ関連の能力を活かしたの自営業の方(自分一人を生かす規模感の小さい商売)を立ててしまうこと(完全に脱サラ)に注力してます。
具体的に言うと、最終的にライスワークは1日のうち1.5h以内でサラリーマン一人分以上を稼ぐという目標にて努力しています。
(これは数字と実践さえ出せれば、ある意味で良い前例になれるだろうなと睨んでいますね。)
 
そして、そのような人材(複業家)が芸大から多く輩出されて活躍すれば、ある意味、日本で最先端の教育機関になりうると思うのです。働く感覚だったり、どのように社会と関わり影響していくかという点で非常にブリリアントですから。。
 

小さい商売と美術制作の違い

このブログを読んでいる方には、現在、在学中の方もいらっしゃると思うので、
今日は、私のやっている小さい商売についての考え方を少しだけ説明をしたいと思います。
 
 まず始めに、私の小さい商売(コンテンツ作成)と美術制作の方法論だったり、コンセプトを実行する為の思考回路は基本的に変わりません。一要素しか変わらない状態で、やっていること手段や、考え方のベースはほぼ同じなのです。
その違いは、
「マネタイズ(収益化」という要素を中心に据えて、
創造(クリエイト)するかどうかの違いです。
 
この違いは、小さい商売の商品は野菜美術制作(ワーク)の商品はお花に例えて説明することが出来ます。
 
  • 野菜
(食べ物=皆が生きるために必須としていること、売れる、価値化しやすい)
  • お花
(嗜好品=生きるために必須ではない。独自の品種を生み出すのは難しく価値化しにくい)
 
両方とも素晴らしい品種(商品や作品)には社会的な価値が認められますし、それを自分で生み出すことは非常にクリエイティブな作業で、能力や努力を求められます。
そして、大学在学中から、マネタイズにおいての最低限の技能を習得することや、知識を勉強することは、余るくらい裕福なお家のご子息でないかぎり必須だと思っています。
 
 

小さい商売の作り方

詳しい内容は企業秘密も多いので、お話しきれませんが、私の小さい商売(コンテンツ)の作り方を野菜を育てる事(種まき、育て、回収の三要素)に置き換えて説明したいと思います。
 
  1. 種まき
    はじめに、種を用意して、それを撒く土壌を探します。
    種とは野菜の種(需要の有る商品や技能、コンテンツのアイデア等)です。土壌はその後に関わる部分で、種(植物)の発育に耐えうる環境か(市場規模、参入障壁、成長性があるか等)どうかを精査していきます。
     
    特に圧倒的にリソースや余裕の部分が少ないのが個人でやる小さい商売の特徴なので、いかに効率的に、駆け出した早い時点で、小さくても収益化するか(発芽)がこの時に重要となってきます。
    この条件とは、水分の量と気温そして酸素で、低コストでの販路の確保だったり、参入時期、原価•時間コストなどを示します。
     ここで芽を出す土壌や条件をしっかり見極めることは、意外に出来なかったりすることだったりします。しかしながら、こういった経済的な勉強や感覚を育てる事は生きていくためには必須です。ちなみに実際の野菜の栽培は、満月の一週間前に野菜は種まきをしたりするそうです。(発芽率が上がるため。)
  2. 育て
    育ては、細々している部分が多く大変なのと、時間がそれなりにかかるので体力勝負になります。
    このあたりは、初期の段階での土壌選びがかなり重要で途中からは種の力(コンテンツ力)が重要です。とはいえ、補強したり、施策打ったりで地味な作業が多く、結構、持続力と忍耐力が必要。モチベを保つという意味で体力勝負だったりしますね。一人でやる分の無駄を少なくする事(業務改善)だったり、顧客の動向を分析しながら施策を打ったり(マーケティング)をコツコツと積み重ねていきます。(ちなみに、平行してスケールさせる方向も探っていったりします。後述の回収のゴールに基づいて、一番リスクに見合った最適な展開を検討したり、準備をしていきます。)

  3. 回収
    回収は、間引き野菜的な要素(プチ収穫)本収穫のゴール(単発型、連続型)をどこに設定するがミソ。つまり、どのような性質を持った収益形態を取るかを考える事です。案件ベースの単作(一本釣り)型なのか、持続的な連続収穫型なのかと。また、商売を継続していく為に得る収穫(収支のバランス)も考慮に入れます。連続型的な作物を単発的に早い段階で収穫してしまうと、最終的にスケールさせる幅が限られてきてしまうので、このあたりは育てながらしっかり精査していく必要があります。

  4.  スケールや展開
    ある程度、労力をかけて商売を軌道に乗せていく段階で、スケールすること(規模拡大)や他の展開も検討していきます。このときの考え方は、一つの作物の強さを利用して、ほかのマネタイズ方法を考えるという事。労力を最大化していくということだったりします。
    例えば、発芽力の強いトマトの種を持っていて植えたとしましょう。トマトは比較的成長の早い野菜かつ連続収穫(持続的な収入が見込める)作物です。トマトは比較的根付いてから、育ち始めに虫害(クレームなど)が出やすいので、その対策が重要。そして、トマトを植えた近くにバジルを植えると(サブ展開)、トマトの虫害を匂いでバジルが防いでくれたり、トマトが発育に必要な水分量を調整してくれたりする。こう言う感じで畑を豊かにしていくことができるのです。

最後に

こんな感じで、色々展開を考えたり、必要なデータ集めたり、コツコツ自分の小さな商売を日々育てながら美術制作をしています。毎日どたばたで、結局、貧乏暇なし状態です。汗
 
そして、まだまだアカデミーを説得出来るほどに数字を出していないので、これからの頑張り次第ですが、いつかクリエイティブに生きる術を開発するWSを企画したり、いつか芸大の悩める後輩たちへ講義をやらせていただきたいなぁと密かに思っています。
 
アートをすること。稼ぐこと。クリエイティブであることのワークバランスと、
何を学んで、何に挑戦するかについての授業です。
 
入った時や在学中に感じた、「お金の関わりや、ヒエラルキーで目が死ぬ現象」に楔を打ちたいのです。もし、就職率3%でも、複業率70%以上で色んな方向でマルチに活躍する人材が色々出てきたら、ある意味、芸大油画は時代の最先端を行く生き方を学べる場所のうちのひとつになると思うのです。
 
日本で一番クリエイティブな人材を出すための教育機関ですからね。
そのために早く数字と実績だすべく、頑張ろうと思います。
がんばるぞー!!
 
本日はこのあたりで〜

 

KUDO Moekoオリジナルグッズが販売開始しました。

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私の絵のiphoneケース等が買えるようになりました!

欲しい絵のグッズがあればお声かけくださいませ。!🙇‍♀️✨


KUDO Moeko ( KUDOMoeko )のオリジナルグッズ通販 ∞ SUZURI(スズリ)

展示のお知らせ・シェル美術賞2018入選しました

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【展示のお知らせ・シェル美術賞2018入選しました】

12/12〜12/24まで新国立美術館にてシェル美術賞の展示に出展します。

平成最期の12月の展示です!

 


思えば平成元年生まれのわたしは、1998年、フランスW杯の年に各国の政治家のターバン姿の風刺画をうんこ色に塗ったコラージュ作品が初めてのコンペ入選作品でした。

大人たちが自分の絵をみて爆笑している意味が当時はよくわかりませんでしたし、結構作品はどうでもよかった記憶があります。

むしろ、副賞の絵の具セットと商品券をもらったことが嬉しく、キャンバスを買った記憶があります。

 


それから20年。気づいたら絵をずっと描いてました。

そして今回は、原点回帰の気持ちも込めてコンペに臨みました。

もちろんモチーフには月日の中で変化した、ターバン(風呂)やウンコっぽいモチーフたち。

そして、有り難いことに入選させていただきました。本当はまとまったお金が欲しかったとか言いません。笑

 


さて、来年は工藤萌子も30代に突入!

愉快さの速度を上げて参りますわよ!


作っているものの根元の部分は当時から変わらないまま、私が生きた平成のかけらをご覧いただければ幸いです。

 


【シェル美術賞2018展】

 


会期・・・

12月12日(水)~12月24日(月・祝) ※18日(火)休館

時間・・・

10時00分から18時00分(入場締切17時30分)

*  ※14日(金)、21日(金)は20時00分(入場締切19時30分)まで夜間開館

*  ※最終日24日(月)は、16時00分(入場締切15時30分)まで開館

会場・・・

国立新美術館 1階展示室1B(東京都港区六本木7-22-2)

TEL:03-6812-9921 ※会期中のみ